伝統建築の技が光る
DENKEN-KRAFTの家づくり
DENKEN-KRAFTという社名について、まずお話ししましょう。DENKENとは、私が携わっている伝統建築の略ですが、「よい建築を伝えていく」という思いも込めています。KRAFTとは一般に「工芸」と訳されるドイツ語ですが、職人仕事、ということです。ART=芸術と対比されがちですが、KRAFTにも芸術に劣らぬ美しさがあるというのが、日本の職人仕事の特徴でもあります。英語のCRAFTでなく、KRAFTにしたのは、マイスター(職人)の国であるドイツに敬意を込めて。
DENKEN-KRAFTは、国産の無垢の木、主にスギ材を使って、ひとがすむ家を作る「家大工」です。木組みというと「宮大工?」と言われることが多いですが「社寺」と同じ伝統の建築技術は、民家や町家にも当たり前に使われてきていたものです。今では、そのような家づくりが少なくなっていますが。DENKEN-KRAFTではそれを実践しています。
DENKEN-KRAFTの代表である私、中川孟について、喩えていえば、いいい素材を選び、それをどう料理したら、最も美味しく食べてもらえるかを考える料理人と似ているかもしれません。扱うのは、食材ではなく、木ですが。木は、家を造る単なる材料というだけでなく、命があり、一つ一つに個性や表情があります。その良さを引き出し、組み合わせて家に活かしていく。それがDENKEN-KRAFTの仕事です。出来上がった料理を温めて出すだけのファミレスではなく、いわば、カウンターの寿司屋。その日に自分の目で選んだ食材を、最高の状態で食べていただくために、目の前で握ります。魚の切り方、シャリの温度や酢の利かせ方、全てに神経を配り、最高の一貫を。そのような気持ちで木に接し、手刻みし、組み上げます。
大工が考え、大工が造る
世間では分業がどんどん進んでいますが、DENKEN-KRAFTは逆を行きます。どのような家を、どのくらいの予算で作りたいか。あなたと話をするのも、それを設計するのも、手を動かして造るのも、全て、大工である私、中川孟。だからこそ、話し合ったイメージが形になるまでに、ズレやブレがありません。
常に「よりよく」を目指す
DENKEN-KRAFTと出会ったあなたは幸運です。なぜなら職人である私は「より良いものを造る」ことを追求すること以外、できないからです。手数がかかることは厭いません。「こんな風に仕上がったら、お施主さんが喜んでくれるだろうな」ということが、私の仕事のモチベーションであり、工夫してよりよく、より美しく仕上げることが、私の喜びだからです。
木という素材を最大限に生かす
木を活かすために、一本一本の木に触り、見て、配材をし、自分の手で刻みます。見せ場に使う梁は、製材でなく、ハツったチョウナの跡を見せてやります。天井や壁に板を張るのでも、ただ順番に並べるのでなく、柄合わせや色合いを考えてします。DENKEN-KRAFTの質は、大工の目と手で維持されているのです。
木を見せる空間をデザイン
「木でできている」木の家ではありません。木の力強さ、表情、色合い、格を、積極的に、現代的に見せる空間をDENKEN-KRAFTは造ります。昔のいわゆる「和風建築」とは違います。漆喰や窓とのバランス、建具の使い方なども含め、木の見せ方をトータルにデザイン。のびのびとした開放感のある、シンプルで、飽きのこない、明るい生活空間を造ります。
いろいろこなします
テーブルやキッチンセット、棚など、DENKEN-KRAFTは、木で作れるものは、なんでも作ってしまいます。その方が、空間をトータルにデザインできるからです。漆喰塗りも、自分ですることも多いです。器用だから、というのももちろんですが、自分が納得いく仕上がりを得たいからでもあります。
オリジナル風呂桶が自慢です
風呂桶まで大工が作る。これはDENKEN-KRAFTの一つの特徴と言えます。木の香りのするお風呂は、湯あたりもやわらかく、なんとも気持ちいいものです。無垢板に、ガラス塗装という特殊な塗装を施すので、長持ちします。この塗装は、水回り全般にも使っています。